車を購入する際、多くの方が「リース取引」という選択肢を考えるのではないでしょうか。
「リース取引」とは、車などの物件をリース会社から一定期間借りる契約のことです。
リース取引には、さまざまな種類がありますが、車のリース取引には、「メンテナンスリース」と「オペレーティングリース」といった種類などがあります。
しかし、この2種類のリース取引の違いを詳しく知っている方は少ないのでは?
今回は、メンテナンスリースとオペレーティングリースの違いやメリットをわかりやすく解説します。
【リース取引の分類】ファイナンスリースとオペレーティングリースの違いとは
リース取引は、車などの資産をリース会社から一定期間借りることができる取引のこと。一括で支払う必要がないので、資金的に余裕の持てる取引です。
リース取引のうち、今回は「ファイナンスリース」と「オペレーティングリース」について詳しく解説します。
大きな違いは、中途解約の可否やリース料の違い。
具体的にどんな違いがあるのか詳しく見ていきましょう。
ファイナンスリースとは
ファイナンスリースとは、以下の条件に両方とも当てはまる取引のことです。
- リース期間中の中途解約不可
- リース料の総額が物件価格の価格以上(フルペイアウト)
中途解約ができないので、解約の予定が全くない方や使用期間が決まっている方に向いています。
フルペイアウトとは、利子など取引にかかる様々な費用を物件価格にプラスして計算されたものです。そのため、もとの値段よりも高く支払う必要があります。
ファイナンスリースの中には、「所有権移転ファイナンスリース」・「所有権移転外ファイナンスリース」があります。リース期間満了後、所有権が借り手に移るかというものです。「所有権移転ファイナンスリース」であれば、もらうことが可能です。
日本では、「所有権移転外ファイナンスリース」が一般的。
オペレーティングリースとは
オペレーティングリースとは、ファイナンスリース以外の取引のことを言います。
契約内容により、リース期間中の中途解約をすることができます。手数料がかかる場合があるので、契約時に確認が必要です。
ファイナンスリースと違い、リース取引満了後、返却する契約です。
またオペレーティングリースは、ファイナンスリースよりも安いリース料で支払うことができます。
オペレーティングリースのリース料は、物件価格から残存価格を引いて決められます。
残存価格とは、契約満了時の資産価値のこと。走行距離などから資産価値が決められ、その分を引かれた価格がリース料に適用されます。
自動車に適用されるメンテナンスリースとは
リース取引の2種類の違いを見たところで、メンテナンスリースとは何なのか解説します。
メンテナンスリースとは、定期点検整備、車両整備、消耗品交換、タイヤ・バッテリー交換、故障個所の修理などがリース料に適用された取引です。
オペレーティングリースとメンテナンスリースの違い
ファイナンスリースやオペレーティングリースは、車両、各種税金、自賠責保険、手数料等、車両取得に必要な経費のみがリース料に組み込まれています。
しかしメンテナンスリースは、車両取得に必要な経費だけでなく、車両の維持管理に必要な経費もリース料に含まれています。
会計基準上、メンテナンスリースは、ファイナンスリースとオペレーティングリースのいずれかに分類されます。
メンテナンスリースのメリット
コストの削減
メンテナンスリースのメリットとして、コストの削減が挙げられます。
自動車の維持管理に必要なコストがリース料に含まれているので、自身で負担するよりも低コストに抑えることができます。
費用の一定化
メンテナンスリースは、自動車への支出を一定にすることができます。
車検など、自動車にかかる費用は月によって変わりますが、メンテナンスリースを契約すれば、車両の維持にかかる費用が含まれているので、毎月の支払いが一定になります。
保険など安心なサービス
メンテナンスリースには、定期点検整備、車両整備、消耗品交換、タイヤ・バッテリー交換、故障個所の修理など車両の維持に必要なサービスが含まれています。
そのため、万が一自動車に何か起こっても、安心して利用することができます。
車両整備などの業務削減
車両の整備や消耗品交換など、車両の維持にかける業務を削減することができます。
なかなか自分ではできない業務を任せることができるので、手間をかけたくない人におすすめ。
まとめ
メンテナンスリース取引とオペレーティングリース取引の違いについて解説しました。
ファイナンスリースとオペレーティングリースは、車両取得に必要な経費のみがリース料に含まれます。
メンテナンスリースは、車両取得に必要な経費と、車両維持に必要な経費が含まれているリースのこと。
ご自身の使用目的に合わせて、どちらの契約が良いかこの記事を参考にしてみてください。