法人の節税対策
節税対策としての効果はある?法人口座で株式投資を行うメリットと注意点

法人で株式投資をすることで節税対策になるのかを徹底解説

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株式投資と言えば個人投資家が行うものというイメージがありますが、実は法人でも株式投資を行うことができます。

法人で株式投資を行うと、経費として損金算入できる費用の枠が広がったり、損益通算ができたりするなど、個人投資家にはないメリットがあります。

そのため、儲けることよりも節税を目的として、株式投資の仕組みを活用している法人が多いのです。

ここでは、法人で株式投資を行った場合の税金のかかり方と、節税対策として活用される理由を解説。

株式投資の注意点や、その他のおすすめ節税対策もまとめているので、法人税の節税対策をお考えの方はぜひ参考にしてみてくださいね。

証券外務員 / ファミリービジネスアドバイザー

この記事の監修担当者:櫻井浩介

日系大手証券会社を経て、顧客第一主義を極めるために2018年に独立。高所得法人やそのオーナー一族をクライアントに持つ。

主な業務は、資産管理。また、弁護士、税理士、会計士などのプロフェッショナルと協働して、様々な事業承継案件や事業再生案件等、クライアントの持続的発展のためのサポートを多岐に渡っておこなっている。

証券会社時代の経験に基づく資産運用、節税対策などの幅広い経験と知識に裏付けられた誠実なアドバイスは、資金面に悩む顧客から絶大な信頼を得ている。

個別相談のご要望も承りますので、お気軽にお問い合わせください。

株式投資による節税効果は個人と法人で異なる

個人と法人では、株式投資にかかる税金の考え方や計算方法が異なります。

まずは、株式投資にかかる税金の種類と、法人での株式投資が節税対策として有効な理由について詳しく見ていきましょう。

株式投資にかかる税金の種類

株式投資にかかる税金は大きく譲渡益課税と配当課税の2種類があります。

譲渡益課税とは、株式を売買した際に発生した利益に対してかかる税金です。

また配当課税とは、保有している株式に対する配当金を得た場合に必要となる税金です。

個人と法人ではそれぞれの税金を計算する際の税率が以下のように異なります。

個人法人
譲渡益課税20.315%(上場会社株式の場合)33.58%(資本金1億円以下・所得800万円超の場合)
配当課税20.315%同上

単純に税率だけで比較すると、法人よりも個人で株式投資を行った方が有利に見えます。

しかし法人の場合は、株式投資にかかる費用の経費化や損益通算ができることで、結果的に個人よりも税金を抑えられるケースがあるのです。

法人での株式投資が節税になる理由

法人で株式投資を行った場合の、節税面でのメリットは以下の通りです。

経費を損金として計上できる

個人で株式投資を行う場合、原則として分離課税が適用されます。

分離課税とは、特定の所得について他の所得と合計せず、独自に所得税を計算する方法で、株式の譲渡所得や配当所得などはこの分離課税の対象となります。

つまり、株式投資にかかった費用を経費として損金算入することができないということです。

一方、法人での株式投資の場合は分離課税による制限がなく、株式投資にかかった費用を経費として損金算入できるというメリットがあります。

経費に認められるものとしては、株式投資に関する書籍購入やセミナー受講などの勉強費用、またそれに伴う交通費や通信費などが挙げられます。

損金算入できる経費が多くなるほど課税所得を減らすことができ、結果的に節税効果が得られる仕組みです。

損益通算ができる

法人で株式投資を行った場合、他の事業所得と損益通算できるのもポイント。

例えばメインの事業で損失が出た場合、株式投資で得た利益と相殺させることで法人税を圧縮して節税することができます。

逆に株式投資で損失が出ていても、メインの事業で利益が出ていれば同様に相殺することが可能です。

配当金が益金不算入になる

法人による株式投資の場合、受取配当金の20%までは益金不算入となります。

株式の保有割合によっても異なりますが、多くのケースでは受取配当金の20%を非課税とすることができるのです。

個人の場合も配当控除の仕組みがあるものの、こちらは最大15%までとなっているため、節税効果としては法人の方が高いと言えるでしょう。

株式投資を法人で行うメリットと注意点

法人での株式投資は、節税面以外でも様々なメリットがあります。

続いて、株式投資を法人で行うことのメリットと注意点について詳しく見ていきましょう。

欠損金繰越控除の期間が長い

個人・法人にかかわらず、株式投資によって発生した損失は翌年以降に繰り越すことができます。

ただし、個人と法人では繰り越せる期間に大きな差があります。

個人の場合は3年間のみですが、法人の場合は事業開始年度によって以下の通り最長10年まで繰り越すことが可能です。

区分内容平成26年度平成27年度平成28年度平成29年度平成30年度
大法人控除限度額所得×60%所得×65%所得×60%所得×55%所得×50%
繰越期間9年9年9年9年10年
中小法人等控除限度額所得×100%所得×100%所得×100%所得×100%所得×100%
繰越期間9年9年9年9年10年

決算期の変更ができる

法人の場合、株式投資の決算期を変更することができます。

定款において定められた決算期を変更する場合は、株主総会を開催して定款変更の手続きを行い、税務署等へ届出を行うことで完了となります。

例えば3月に受取配当金の計上が発生する場合、決算期を2月に変更することで翌期の益金とすることができるといった活用が可能です。

相続税対策や節税対策の手段が豊富

その他、法人は個人での株式投資と比較して、相続税対策や節税対策の選択肢が多様であるという点もメリットです。

個人の場合は限られた手段から税金対策を行う必要がありますが、法人であれば様々な角度から対策を講じることができます。

法人での株式投資には注意点も

個人の場合、特定口座を開設して売買損益を証券会社に計算してもらうことができますが、法人の場合は特定口座を開設することができません。

そのため全ての取引を自分で計算するか、もしくは税理士に委託する必要があり、損益計算の手間が増えるというデメリットが発生します。

また冒頭でお伝えしたように、税率で比較すると個人よりも法人の方が高くなります。

きちんと節税対策を行わないと、法人の方が税金が高くなってしまう可能性もあるので、税理士などと相談して適切な対応をとることが大切です。

投資と合わせて活用したい定番の税金対策方法

法人の節税対策には、株式投資以外にも様々な手法があります。

ここからは、株式投資と合わせて取り入れられる人気の節税対策を紹介していきます。

役員報酬の見直し

役員報酬の見直しは、中小企業における法人税の節税対策として人気の高い手法です。

これまで役員報酬を経費計上できていない場合は、この機会に見直しを行って経費計上できるように準備を進めましょう。

役員報酬を経費として計上するためには、「定期同額給与」の制度に沿った支払いを行う必要があります。

定期同額給与とは、毎月一定額の役員報酬を支払うことで、経費計上が可能となる制度のことです。

事業年度開始の属する会計期間開始日から3ヶ月以内に株主総会を開き、議事録を作成することで給与改定が行えます。

旅費規程の作成

会社で出張旅費規程を作成しておくと、出張時の交通費や宿泊費を経費として計上することが可能です。

出張旅費規程には、記載する内容は以下の通り。

  • 出張旅費規程の目的
  • 適用範囲
  • 出張の定義
  • 費用の種類と支給額
  • 申請や清算などの手続き方法

出張旅費規程は会社の全社員が対象となり、役職ごとに支給額の差を付けるなどの条件を設けることができます。

非正規雇用社員やパートが出張を行う可能性がある場合は、細かく区分を設定すると良いでしょう。

固定資産の削減

会社で保有している製造設備などの固定資産の中で、現在使用していないもの・今後使用する予定のないものを売却したり廃棄したりすることで損失を計上できます。

また「有姿除却」という方法を活用すれば、固定資産自体が手元に残っている場合でも除却処理が可能です。

有姿除却を使う場合は、内容証明ができる資料などを用意しておくと税務調査が入った際にスムーズです。

会社の節税対策ならオペレーティングリースによる投資もおすすめ

法人税の節税対策には、株式投資ではなく日本型オペレーティングリースによる投資もおすすめです。

最後に、日本型オペレーティングリースの概要と節税メリットについて解説していきます。

オペレーティングリースの仕組み

日本型オペレーティングリースとは、リース取引の仕組みに匿名組合が加わることで、法人が出資できるようにした投資商品を指します。

匿名組合を通してリース物件の購入に出資を行い、物件のリースが終了したところで出資額に応じた利益の分配を受けられるという仕組みです。

日本型オペレーティングリースでは主に航空機・船舶・コンテナの3種類を取り扱っており、最低1,000万円~3,000万円以上の金額を一括で出資します。

出資額が大きいため、突発的に発生した利益を数年後へ繰り延べる手段として人気を集めています。

オペレーティングリースが節税対策に有効な理由

日本型オペレーティングリースが法人税の節税対策に効果的な理由は以下の通りです。

減価償却費の計上による損金算入

日本型オペレーティングリースでは、リース期間中の物件の所有者は匿名組合となり、減価償却も匿名組合で行われます。

しかし匿名組合は法人格ではないため、減価償却費は投資家へ分配されたあとで課税される形になります。

つまり、物件の全体価格に対する減価償却費を会社の損失として計上できるということです。

損金算入できる金額は出資額と同額までですが、出資初年度から2・3年目までに100%を損金計上できるのは日本型オペレーティングリースの大きなメリットです。

事業承継にともなう税金対策

日本型オペレーティングリースと事業承継を組み合わせることで、出口での節税対策にもつながります。

減価償却費の計上によって多額の損金算入が行われると、会社の評価(株価)が一時的に下落します。

このタイミングで自社株を譲渡することで、株式移転にかかる贈与税・相続税を節税することが可能に。

そしてリース期間満了時に益金を受け取るタイミングで現社長の退職を合わせます。

これにより、益金と退職金が相殺され、益金にかかる税金を節税することができるのです。

税金面以外でのメリット

日本型オペレーティングリースは出資したい年に出資したい金額だけを投じることができます。

例えば生命保険などは毎年決まった額の保険料を支払わなければならず、利益の少ない年には大きな負担となる可能性も。

日本型オペレーティングリースなら一括で出資ができるため、翌年以降の利益を気にしなくて良いのがメリットです。

その他、日本型オペレーティングリースの中でも航空機リースなどは運用利回りも比較的安定しており、出資額以上の益金が望めるケースも多いです。

あくまでも利益の繰り延べが目的の手段ではありますが、資産運用策としても有効な手段と言えるでしょう。

まとめ

  • 法人で株式投資を行うと、損益通算や益金不算入など個人にはない節税メリットが得られる
  • 法人の方が株式投資にかかる税率は高いため、投資を行う際は適切な節税対策が必要
  • 多額の損金算入によって大きな節税効果が得られる日本型オペレーティングリースもおすすめ

法人での株式投資は節税メリットも大きいですが、きちんと節税効果を得るには様々な手続きが必要です。

対処が難しいと感じたら、日本型オペレーティングリースなどの取り組みやすい節税対策の実施を検討してみてはいかがでしょうか。

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