法人の節税対策
不動産投資による法人税の節税対策とは?仕組みとメリット・デメリットを解説

法人税を不動産投資で節税対策するメリット・デメリットをご紹介

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法人税の節税対策として、不動産投資のスキームを活用している方も多いです。

不動産投資は収支を損益通算できる他、減価償却費を計上することで所得を圧縮し、課税所得を減らす効果が見込めます。

一方で、不動産投資は節税用の商品というわけではないため、節税だけに意識を向けてしまうと最終的に損をする可能性も。

ここでは、不動産投資を行うことで法人税が節税できる仕組みについて解説しています。

法人における不動産投資のメリット・デメリットと、不動産投資以外の節税手法も紹介しているので、法人税の節税対策でお悩みの方はぜひ参考にしてみてくださいね。

証券外務員 / ファミリービジネスアドバイザー

この記事の監修担当者:櫻井浩介

日系大手証券会社を経て、顧客第一主義を極めるために2018年に独立。高所得法人やそのオーナー一族をクライアントに持つ。

主な業務は、資産管理。また、弁護士、税理士、会計士などのプロフェッショナルと協働して、様々な事業承継案件や事業再生案件等、クライアントの持続的発展のためのサポートを多岐に渡っておこなっている。

証券会社時代の経験に基づく資産運用、節税対策などの幅広い経験と知識に裏付けられた誠実なアドバイスは、資金面に悩む顧客から絶大な信頼を得ている。

個別相談のご要望も承りますので、お気軽にお問い合わせください。

不動産投資で法人税を節税する仕組み

まずは、不動産投資によって法人税が節税される仕組みを解説していきます。

損益通算・減価償却という2つのポイントに着目して、法人税の節税に必要な条件をチェックしてみましょう。

不動産投資は損益通算の対象

不動産投資は、投資という名目ではあるものの、不動産経営と近い業務が発生します。

そのため不動産投資は事業の1つとして認められており、投資に伴ってかかる税金や保険料、修繕費といった費用を経費化することが可能です。

家賃収入や経費を計上し、会社の収入と合わせて確定申告できる仕組みを「損益通算」といいます。

この仕組みを活用すれば、不動産投資によって損失が発生した場合に総所得金額から損失分を控除することができ、結果として節税効果が見込めます。

減価償却費の計上による所得の圧縮

不動産の購入費用を減価償却費として計上できる点も法人税の節税における重要なポイントです。

減価償却とは、不動産や備品などの固定資産の購入費用を、特定の期間で分割しながら経費に計上していく仕組みのことです。

不動産の場合、時間が経っても劣化しない土地部分は非償却の資産となりますが、建物部分については減価償却を行うことができます。

木造建物の場合、日本の税制では法定耐用年数が22年と定められています。

ただし、22年間にわたって減価償却できるのは新築物件のみで、中古物件の場合は簡便法による耐用年数の計算が必要。

法定耐用年数の一部を経過した場合は「(法定耐用年数-経過年数)+経過年数×20%」、全部を経過した場合は「法定耐用年数×20%」で求めます。

例えば築25年・建物部分が4,000万円の物件を購入した場合、耐用年数は「22年×20%=4.4年」となり、4年間にわたって毎年1,000万円を償却できます。

つまり、単純計算で年間1,000万円を経費として所得から差し引けるということです。

実際は家賃収入などがあるため、減価償却費の全額分を差し引けることはありませんが、それでも十分な節税効果を見込めると言えるでしょう。

個人とどう違う?法人で不動産投資を利用するメリットとデメリット

不動産投資は個人名義でも行うことができますが、法人として不動産を所有した方が大きな節税メリットを得られるケースがあります。

続いて、法人における不動産投資のメリット・デメリットについて詳しく見ていきましょう。

所得税率と法人税率の違い

個人よりも法人として不動産投資を行った方が節税になる理由は、個人と法人における税率の違いにあります。

個人の税金には累進課税制度が採用されており、所得が増えるにつれて税率も上がっていく仕組みです。

一方法人は税率の分類が2段階しかなく、資産が大きくなっても税率の変化がないというのが特徴。

個人の所得税率は以下の通りです。

課税所得金額税率(所得税+住民税)控除額
0~195万円15%0円
195万円~330万円20%97,500円
330万円~695万円30%427,500円
695万円~900万円33%636,000円
900万円~1,800万円43%1,536,000円
1,800万円~50%2,796,000円

また中小企業の法人税率は以下の通りです。(令和2年4月1日現在法令等)

事業年度開始時期800万円以下の部分800万円超の部分
平成30年3月31日まで15%23.4%
平成30年4月1日から平成31年3月31日まで15%23.2%
平成31年4月1日以降19%23.2%

上記の表を比較すると、課税所得が900万円を超えた段階から、個人よりも法人の方が低い税率で計算できることが分かります。

つまり、900万円~1,000万円以上の所得を持っている方は、法人として不動産投資を行った方が節税メリットが大きくなるということです。

相続税の節税メリット

法人で不動産投資を行うメリットとして、相続税の節税効果も挙げられます。

相続税とは、亡くなった人の財産を相続する際にかかる税金のことで、相続するものによって評価額の計算方法が異なるのがポイントです。

例えば1億円の現金を相続する場合、1億円全てが評価額となり、全額に相続税が課せられます。

一方不動産は土地と建物に分けて評価額が算定され、一般的に土地は相続税路線価の8割程度、建物は固定資産税評価額の7割程度です。

つまり、1億円(土地6,000万円・建物4,000万円)の不動産を相続する場合、課税額は7,600万円(土地4,800万円・建物2,800万円)となり、2,400万円分を節税できます。

節税だけを目的とした不動産投資にはリスクも

不動産投資は法人税の節税に効果的な手法の1つですが、節税だけを意識してしまうと、思わぬ失敗をする可能性があるので注意が必要です。

節税を第一の目的として不動産投資を行った場合に起こりやすいリスクとして、以下のようなものがあります。

キャッシュフローの悪化

銀行からの融資を受けて不動産投資に取り組む場合、ローンの返済にあてる資金を用意しておかなければなりません。

家賃収入などの所得で十分に返済を行える場合は良いですが、賃貸需要を考えず物件を購入してしまうと入居者が決まらず、資金繰りが難しくなるという可能性も。

また不動産投資では物件を所有することになるため、物件の管理や修繕、保険料の支払いといったシーンで毎月多くの支出が発生します。

所得が出ているにもかかわらず、手元の資産が残らないという状況にならないよう注意しましょう。

銀行からの信用が低下し融資を受けにくくなる

ローンの返済が完了するまでは、銀行から借金をしている状態であるため、新たなローンを組む際の審査が厳しくなる可能性が高いです。

また赤字経営の状態が続いていたり、途中でローンの返済が滞ったりすると銀行からの信用がなくなり、マイホーム購入などの場合もローンを受けにくくなります。

耐用年数経過後の収益対策

不動産投資によって減価償却費を計上できるのは、不動産の耐用年数が過ぎるまでの期間です。

耐用年数経過後は減価償却費が発生しなくなり、家賃収入も安定してくるため、不動産経営が黒字化することになります。

法人税の節税のために不動産投資を行っていたはずが、いつの間にか法人税の課税額を増やす要因になっているというケースがあるのです。

耐用年数経過後は物件を売却することまで見据えて、投資を行う不動産を選択する必要があるでしょう。

会社の節税対策としておすすめの手法

法人で不動産投資を行う場合、減価償却によって節税ができる一方で、固定資産税や維持費用などのキャッシュアウトが定期的に発生するというデメリットも

最後に、法人税の節税効果があり、かつキャッシュアウトの少ないおすすめの手法をチェックしていきましょう。

役員報酬を見直す

中小企業で人気の高い法人税の節税手法に、役員報酬の見直しがあります。

これまで役員報酬を経費計上していなかった場合、「定期同額給与」として役員報酬を支払うことで、支払った金額を経費に計上できるようになります。

定期同額給与とは、不定期的な報酬ではなく、毎月一定額の役割報酬を支払う制度のことです。

事業年度開始の属する会計期間開始日から3ヶ月以内に株主総会を開き、議事録を作成することで給与改定を行うことができます。

固定資産を削減する

会社保有の製造設備の中で、すでに使用していないもの、かつ今後も使用予定のないものを売却・廃棄することで損失を計上する方法があります。

廃棄の費用を工面することが難しい場合は、固定資産が手元にある状態でも除却処理が行える「有姿除却」の活用がおすすめ。

こちらは内容証明が必要なる場合があるので、対象の固定資産がすでに使用されていないことを証明できる資料を用意しおくとスムーズです。

日本型オペレーティングリースを活用する

日本型オペレーティングリースとは、オペレーティングリースに匿名組合が加わることで、法人投資家による出資を受けられるようにした投資商品です。

法人投資家が匿名組合を通してリース資産の購入に出資し、リース期間終了後に出資額に応じた利益の分配を受けることができます。

日本型オペレーティングリースの物件は主に航空機・船舶・コンテナの3種類で、最低1,000万円~3,000万円という金額を一括で出資します。

その後、リース期間が終了するまでは基本的に資産の動きがないため、継続的なキャッシュアウトの心配がない点がメリットの1つです。

その他、日本型オペレーティングリースによる法人税の節税メリットは以下の通りです。

減価償却費の計上による損金算入

日本型オペレーティングリースの場合、リース期間中の物件は匿名組合の所有となります。

そのため物件の全体価格に対して定率法で減価償却が行われ、各法人投資家へ出資額に応じて分配された後で課税という流れになるのです。

結果、出資初年度~2・3年目に算入される減価償却費が大きくなり、法人税の課税所得を大幅に引き下げることが可能となります。

損金算入できる金額は出資額までとなっていますが、初年度の算入率が高いことから、突発的な利益の繰り延べ策として法人から高い人気を集めています。

事業承継にともなう税金対策

日本型オペレーティングリースは事業承継との相性が良いのもポイントです。

減価償却費の計上で資産が減少すると、一時的に会社の評価(株価)も引き下げられます。

株価が下がったところで株式移転を行えば、譲渡の際に発生する相続税・贈与税を節税することが可能になるのです。

またリース期間が終了し、分配金(リース料・売却益)が計上されるタイミングで事業承継を完了することで、現社長の退職金と益金の相殺が行えます。

このように、日本型オペレーティングリースと事業承継を組みわせると、入口だけでなく出口での節税にも効果が期待できるというメリットがあります。

まとめ

  • 不動産投資は損益通算の対象となるため、減価償却費を計上して課税所得を圧縮することで節税が見込める
  • 現金ではなく不動産を相続した方が、相続税を節税することができる
  • 不動産投資はキャッシュフローが悪化しやすいなどのデメリットもあるため、他の節税対策も比較・検討することが重要

不動産投資による節税は法人から人気の高い手法の1つですが、節税だけを意識しすぎるとかえって損をする可能性があります。

節税商品として販売されている日本型オペレーティングリースを活用するなど、様々な角度から法人税の対策を行うことが大切です。

日本型オペレーティングリースによる法人税の節税をお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。

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